全国環境整備事業協同組合連合会 会長 玉川 福和 |
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国と地方の借金が1,000兆円を突破した。昨年6月、夕張市が破綻し、7月には全国市区町村長の91%が自治体の存続に不安を感じていることが解った。 岐阜県内に於いても88%が不安があると意思表示した。 国及び地方自治体の財政は、総務省が意図的に解りにくくしたのかと思えるほど、表にまとめるに際し難解なものであった。これでは、情報は公開したが誰にも理解できず、結果として第二の夕張を市民の手で防ぐことができない。 本大会を通じ、誰にでも解り易い財政の表し方へ、舵を切られるよう切望する。 平成8年度から17年度までの10年間に、下水道事業に建設費として約30兆7,000億円、料金不足の補填で約10兆6,000億円の合計41兆3,000億円の公費が投じられた。 平成17年度の自治体企業債(特別会計)元利償還金5兆7,889億円のうち、下水道債元利償還金は2兆8,373億円(49%)、料金不足は1兆2,478億円であった。 浄化槽(合併)は、現在1,093万人が利用しており、下水道に接続する必要のない施設を認知するだけで、下水道建設費換算16兆円の建設費が削減できる。 これからの下水道は中山間地域に移り、今迄以上に自治体の財政を圧迫する。 更に、下水管路の老朽化による道路陥没事故が、全国で1年間に6,600箇所発生していた。今後の下水道事業は、調査と下水管路再工事が必要になり、その額は毎年2兆3,000億円必要と見積もられる。 夕張の破綻を市民、議会はどこまで知っていたか。 今後、自治体の財政再建に何が必要か? 特別会計の50%を占める下水道とは何か!! 国 地方財政に下水道が今後及ぼす影響について、十分承知する必要がある。 |