全国環整連第35回全国大会 式辞
式辞
全国環境整備事業協同組合連合会
会長 玉川福和
国務大臣をはじめ、多くの国会議員・ご来賓の出席を得て、全国環境整備事業協同組合連合会第35回の全国大会を開催するに当たり、当連合会を代表し、式辞を申し述べます。
戦後初めて、衆議院選挙において政権が交代した。
旧来の政権は長い間、税収より予算が2倍ほど多く、結果として国・地方の借金は1千兆円を超え、後戻りできるかどうかの分岐点に来ているのに、自ら舵を切ることのできない脆弱な体質となってしまっていた。
宙に浮いた年金は、国に対する基本的な信頼要件であるにもかかわらず、解決されず言い訳だけが聞こえてきた。
日本国民は、年間百万人程の方が亡くなっているが、支払いをして受け取ることができず、亡くなっていく人にとってたまらないことである。
民主党政権は、旧体制と同じことを繰り返してはならない。
新年度の初めには国民が納得する政治決着が必要である。
2009年度の国債発行額は、国税収入より多いという戦後初めての事態となった。
地方分権の目的は財政の再建にあります。
民主党は、マニフェストに具体策として「ひもつき補助金」を廃止し、地方が自由に使える「一括交付金」とするとしています。
全国の地方自治体の特別会計残高は、10年間で7兆2,300億円増加し、うち下水道債の増加は6兆1,000億円で、特別会計の84%であった。
下水道料金不足の9兆円を下水道債に加えると、15兆円を超え、特別会計の93%になる。
平成3年、現行の下水道法の運用に係る国交省と環境省の合意により、補助金で設置された浄化槽であっても「下水道の処理区域において、合併処理浄化槽は遅滞なく下水道に接続されるものであること」としたため、下水道事業は合理的な工夫ができない硬直したものとなっている。
今後の地方自治体は、健全化判断比率に縛られ、一括交付金の中でやり繰りすることになることを考えると、民主党政策集にある「下水道整備が各自治体の大きな負担要因になっているとの認識に立ち、硬直的な接続義務を見直す」速やかな法改正が必須の条件であります。
民主党には、行き詰まった日本を建て直すため、明治以来続いた中央集権体制から地域主権国家へと、上空を飛んでいる状態で主力エンジンの転換を図り、やり遂げる責任がある。
全国環整連は、人のあり方として、弱い者が互いに支え合う絆を何よりも強く意識し、自ら命を絶つことのない社会作りの一助を成す。
平成21年10月29日